
中国の茶関係者に11月から12月にかけて何が一番忙しいと聞くと、その答えはきっと「お茶博覧会を参加すること」と答えることでしょう。11月には、気温が下がってきているにも関わらず、お茶の博覧会があちらこちらで盛んに開催されます。
例えば今年は、
中国国際茶葉博覧会(広州)
第五回中国茶葉博覧会(厦門)
第五回中国茶文化博覧会(青島)
第五回鄭州茶博覧会/中国茶産業博覧会(義烏)
武夷山2011大陸と台湾お茶企業博覧会
農産物博覧会(杭州)
なとが開催されました。
あまりにも沢山の博覧会が開かれたので、茶関係者は何処へ参加しようかと迷ってしまうぐらいでした。
そんな中、私は11月28日に杭州で開催された「農産物博覧会」に行ってまいりました。何処へいっても美味しいお茶には出会うものですが、もちろん「農産物博覧会」にも美味しいお茶がたくさん出品されており、嬉しくなって気に入ったお茶をいくつか購入して参りました。
中国茶が好きな皆さん、来年はぜひ中国で開催されるお茶の博覧会にご参加下さい。博覧会では様々な種類のお茶が体験でき、中国茶への理解を深める絶好のチャンスです。ご存知かと思いますが、来年2012年は、私達の中国国際茶文化研究会が主催する2年に1度の検討会が開催されます。検討会または何処かの博覧会で皆さんにお目にかかることを楽しみにしています。
2011年も残すところあと2日。来年が皆さまにとって良い年になりますよう、心から願っています。それでは、また来年お会いしましょう。
中国国際茶文化研究会
張莉穎
中国には様々な種類の花茶があります。
記録に残る最初の花茶は、茉莉茶(ジャスミン茶)だったようです。
宋代の文人・施岳が『歩月·茉莉』でジャスミンをお茶に吸着させたと言う記録があり、
宋代に茉莉茶があったことがわかります。
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花茶は、中国茶の六大分類に属さない「再加工茶」です。
まず始めに緑茶を作り、そして茶葉に花を交ぜ、花の香りをお茶に吸着させます。 このようにして作られるお茶には、ジャスミン茶、白蘭茶(ギンコウボク)、柚子茶、梔子茶、桂花茶、桂花茶、薔薇茶、金銀花茶(スイカズラ)、玫瑰花茶などがあります。 その他にも、再加工茶にも分類されませんが、花とお茶を一緒に器に入れる飲み方もあります。 例えば、紅茶にバラを入れたり、桂花や金銀花に緑茶を入れて飲む飲み方です。 これは、花の香りを吸着させるのではなくお茶と花を一緒にお湯に入れて飲む方法ですね。
<玫瑰花茶>![]() |
<茉莉花茶>![]() |
それでは、ジャスミン茶の加工方法をご紹介しますね。
通常、ジャスミン茶は荒茶とジャスミンの花弁を混ぜ合わせて作ります。ジャスミン茶の製造作業は、いつも夜中におこなわれます。 夜、ジャスミンの花が咲く前に荒茶の上に花弁を混ぜて吸着させ、翌日、お茶から花を取り除きます。またその日の夜に再度お茶と花を交ぜ合わせ、翌日花を取り除きます。これを何度も繰り返します。
茉莉花を作る場合、荒茶に混ぜる花は、ジャスミンだけではなく、香りを強くするために白蘭花という花も使います。 白蘭花の配合が多過ぎると、ジャスミン茶の優雅さがなくなります。 荒茶とジャスミンと白蘭花の比率が良いジャスミン茶をつくる決めてとなるのです。
<茉莉花>![]() |
<白蘭花>![]() |
お茶と花弁の混ぜ合わせ、そして取り除き作業方法は以下の写真をご覧ください。
1、荒茶の状態です。![]() |
2、白蘭花を荒茶の上に撒きます。![]() |
3、2の上にジャスミンを載せます。![]() |
4、ジャスミンの花弁を敷き詰めます。![]() |
5、花とお茶を混ぜ合わせます。![]() |
6、混ぜ合わせて香りを吸着させます。![]() |
7、翌日お茶から花を取り除きます。![]() |
8、翌日の夜、再度香りを吸着させます![]() |
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9、お茶と花の混ぜ合わせと取り除き作業を繰り返します。 高級になればなるほど、この作業の回数が増えてゆきます。「特級」の場合で、7回繰り返されます。 |
10、お茶から花を取り除きます。![]() |
11、最後に乾燥させて終了です。![]() |
と、このようにして茉莉花茶は作られます。大変な作業ですね。
さて、上に「柚子茶」を記しましたが、日本では「柚子茶」といえば果肉をお茶に混ぜたものが主流ですね。実は、中国では今は柚子茶は作られていないのです。しかし、昔は柚子の花の香りを吸着させてお茶を作っていたこともあるので、今回は花茶として挙げました。
それから、玫瑰花茶は、中国でも香りを吸着させるお茶ではなく、紅茶に花を入れて飲む飲み方が一般的です。
また、白蘭花についてですが、茉莉花茶を作る際には白蘭花が必ず使われます。
普通の茉莉花茶では比較的多くの白蘭花が使われますが、品質高いお茶になればなるほど白蘭花の配合は少なくなります。
最後に、花茶に特定の産地というものはないのですが、生産量が一番多いのは広西省です。
広西省での茉莉花茶の生産の最盛期は、5月から10月まです。
花茶の作りかたお分かり頂けたでしょうか?
それでは、また次回をおたのしみに!
先日、友人達と一緒に西湖の畔にある獅峰茶葉有限公司へお茶を飲みに行ってきました。
すると、そこの董事長さんから、
「先生、このお茶は如何でしょうか?」
と、自信満々に感想を聞かれました。
「確かにとてもおいしいお茶です。」
と答えたところ、董事長さんがとても嬉しそうに教えてくれました。
「これは有機龍井茶です」
中国茶を好きな方たっだら 龍井茶を知らない人はいないでしょう。
でも、「有機龍井茶」というのは始めて聞きました。
このお茶は、普段よく飲まれている龍井茶とは確かに違っていました。
蘭のような優しい幽香(おくゆかしいかおり)がします。
水色は透明で、少し飲んでみると、甘い爽やかな味とオリーブのような青い渋みを感じます。
そしてこの渋みが舌の中で甘みになって、元気が出てくるような気分になりました。
龍井茶については、清代の詩人、陸次雲が下記のような漢詩を書いています。
龙井茶真者,甘香如兰,幽而不冽,吸之淡然,似乎无味。饮过之后,觉有一种太和之气,弥漫齿颊之间,此无味之味,乃至味也。
(本当に良い龍井茶であるなら、味には蘭のような甘みがあり、香りは幽香で強くない。一見薄いようにも見えるが、飲んで見るとそうではない。そのお茶の香りと味が口の中に広がってゆく。それが本当の龍井茶の味だ。)
こんなに良いお茶、西湖のどこにあるのでしょうか?
興味があったので、茶畑を見に行ってきました。
写真を撮ってきましたので、皆さまにお見せしますね。
このお茶の美味しさは、茶畑の環境、その土、それから茶樹の品種に関わりがあります。

どことなく雑然とした畑ですね。下記の写真は整備された畑というよりは、周りに背丈の高い樹木などもあり、いかにも有機という感じです。

龍井茶といえば西湖龍井,越州龍井と銭塘龍井などがあります。
でもやはり、西湖龍井茶が一番美味しいですよ!
ここのところ市場で売っている龍井茶は、栗の香りや炒めたお米の香りのお茶が多いようです。
それでは、また次回をおたのしみに!
さて、今月は皆さんに武夷山の岩茶を紹介します。
今年の岩茶は先月のレポートで少し触れた鉄観音と違って、良い天気のおかげで美味しいお茶に出来上がりました。
6月21日に送ってもらったお茶があるのですが、「老ソウ水仙」「短脚烏龍」「北星」の三つがとても美味しかったです。でもお値段も高いのですが・・・(笑)
皆さんよく知っている岩茶といえば、「大紅袍」「肉桂」などでしょうか?
実は1960年に武夷山岩茶研究所を成立した時に、研究者たちは地元の茶樹の品種を調べて回りました。結果、260種以上が見つかりました。
しかし、栽培できる場所の限界を考えてその中から126品種を選びだして栽培することにしたのです。今の岩茶の過去の経緯にはこのようなこともあるのですね。
武夷岩茶の産地は福建省のビン(門の中に虫の字)北の武夷産風景区約70万平方キロメートルの辺りです。(一度地図を見てみてくださいね)一般にそこで作られるお茶を「正岩茶」と言い、この風景区の外で作られるお茶の事を「半正岩茶」と言います。時々、この言葉を聞かれることもあるでしょう。覚えておかれると良いでしょう。
武夷岩茶の茶樹はだいたいが岩の間で育てられますので、「岩茶」という名前が付けられました。また、皆さんご存じのように武夷岩茶は「烏龍茶」に属しています。武夷岩茶の加工方法を「中発酵」と言います。
岩茶は鉄観音より発酵は深くなります。また焙るのも強いです。伝統的な岩茶は焙る時間が長く、20時間以上かかりますので、水色はcoffeeのように濃くて、香りも高く、味も濃いものです。
しかし、最近の消費者は水色が薄く、香りが高いお茶が好まれますので、茶農家達は軽火(8時ぐらい焙ったお茶)、中火(15時間ぐらい焙ったお茶)と、足火(20時間以上を焙ったお茶)といろいろなお茶を作ったりして、商品として売ってます。
茶農家ではお茶を売る時には、「軽火の岩茶は保蔵を難しい為、買った新茶はすぐに飲むのが良く、中火のものなら一年内に飲むのが良いでしょう」など、お勧めの飲み方も紹介したりしています。さらに親切には、「もし、あなたがお買いになられた武夷岩茶が足火の新茶ならすぐには飲まずに、半年後ぐらいたってから飲み初めだ方が良い」と進めてくれたりもしていますね。
お茶を最大限に美味しく飲みたい私たちには、ありがたいことですよね。
下記に私が現地を訪れた時のお茶作りの様子の写真を少しだけ掲載しますので、参考にされてくださいね。
![]() 茶摘みから帰るところ。後ろに武夷山の岩が見えますね。 |
![]() 日光委凋の風景です。美しいですね。 |
![]() 烏龍茶(青茶)の大事な工程の一つ揺青の様子です。 |
![]() 揉念の様子、しかも手揉みです! |
![]() そして、焙ります。 |
さて、この後、さらに余分な茎を手作業で取り除いて、販売用のお茶に仕上げていきます。
全くお茶とは手のかかるものですよね。
でも武夷岩茶、やはり中国茶の代名詞として絶対にはずせない美味しいお茶です!
それでは、また来月のレポートを楽しみにしていてくださいね。
お茶で五月と言えば烏龍茶の月と思っていますよね?
皆さん楽しみにしていらっしゃると思ったので、5月にに安渓に行くつもりでした。
鉄観音の加工方法を皆さんにカメラで取って上げるつもりだったのです。
しかし 五月の初めはずっと雨が降っていて、結局天候のおかげで安渓行きはキャンセルになってしまいました。
今日はもう五月の最後の日だというのに仕事が忙しく、席をはずすわけにもいかず、結局5月は最終日まで安渓に行けませんでした。
しかも、雨のせいで今年の鉄観音の品質が去年より悪く、減産となった事を聞きました。この情報にはとても残念です。
今年の龍井茶がもう摘み終わりました。
写真は五月末の茶葉畑の様子です。茶樹がほとんど刈り終わりました。
今年の杭州の龍井はもう終わりの様相ですね。
来年またたくさんのお茶が摘みられるように茶樹を刈ったところです。
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今月は安渓の情報が届けられず残念でした。
来月をまた楽しみにしていくださいね!
5月20日早くに早い家を出発し、友達と一緒に径山寺へ行きました。
径山寺までの道がとても分かりにくかったので、ずいぶん時間がかかってしまいましたが、
径山寺に着くとお寺の住持、戒興禅師が迎えに来てくれていていろいろと案内をして下さいました。
戒興禅師の話によると五年後、径山寺がもっと盛んになる計画があるそうです。
さて、どんな計画なのでしょうか? 今から楽しみです。
この日はさらに茶畑にも案内して頂けました。
午前11時半頃径山寺のお茶工場に着いたのですが、ちょうどお茶摘みに行った女性達が帰って来たところでした。朝6時半から11時半まで約5時間かけて摘んだお茶の量を量ると、だいたい2.2キロだったことが分かりました。
この5時間かけて摘んだ2.2キロの茶葉から約0.5キロのお茶しか作れません。
まったく、お茶を作るのはほんとに大変な事ですよね。
では、今回は径山茶を作る方法を写真とともに以下にご紹介しますね。
ぜひ、お勉強の参考にしてください!
![]() 1、摘んだばかりの茶葉 |
![]() 2、萎凋している様子 |
![]() 3、風をあてて細かい茶葉を飛ばす作業 |
![]() 4、釜のようなものを使い、高温で殺青をしている様子 |
![]() 5、お茶の茎を手作業で取る |
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![]() 7、ここで初めて焙る |
![]() 8、何度か繰り返し乾燥させる |
![]() 9、さらに乾燥する。この時写真のようなものと墨を使って焙る! |
![]() 10、出来上がりの茶葉 (せっかくの出来上がりの茶葉なのに写真が悪くてすいません。) |
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11、参考ですが、9番で墨を使ってお茶を焙っています。 |
さて、径山茶の作り方、いかがでしたでしょうか?参考になりましたか?
それでは、また来月新しいレポートをお伝えしますね! お楽しみに!
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浙江省では今月(3月)二日あたりからあちこちでお茶が摘み始まりました。
温州の早春茶、烏牛早、千島湖の千島銀針、開化県の開化龍頂、景寧の金賞恵明などです。
3月26日には杭州でも西湖龍井の茶摘みが始まりました。
50グラムで700元!!!! 値段が高すぎると思いました。
しかし お茶の値段が上がると同時に、お茶の量も少なく、あまり売ることも出来ないようで、その時は新茶のほどんどを、写真のようにグラスで茶葉を楽しみながら友達同士で一緒に飲んでしまいました。
今年の春先は気温の低い日がずっと続いたので、浙江省の緑茶の品質がとても良いです。
これから出回ってくるお茶が楽しみです。
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2月10日には、江省淳安(千島湖)で新茶が出来上がりました。
10日には、千島銀針(ビニルハウスで栽培)156グラムの値段は2470元。
14日、温州永嘉の烏牛早茶(茶樹の品種)の茶摘みの初日。
同日1.3キロお茶を作り、500グラムの値段は2800元!
現地の新聞によると今年の気温は寒く、山東省労山市は雨が長期間降らなかたので茶樹は70%近くダメになる模様。大損害になりそうです。
2月28日現在、杭州は上記写真のように茶館も茶畑も雪。午後からは雨になるそうです。
今年のお茶はどうなってゆくのでしょう。
新年の祝福
中国茶指導・老師の皆様 新年あけましておめでとうございます。
お茶の縁のお陰で、皆様とお互いに友情の結びつきと親しみが深められるのは、私の幸せだと思っておりますが、昨年中は、いろいろお世話になって、心から感謝をしております。
本年も、とうぞよろしくお願い致します。
多忙な人生と競争の時代の中、お茶の香りに、友情の暖かさと貴重さを感受されます。
この新年を迎える際に、あなたのあわただしい足どりを放漫して、親を思いやり、家族をいたわり、友達を気にかけて、自分を自愛して、あなたの愛している人、更にあなたを愛している人へ温かいお茶を差し上げ下さい!
お茶はさらに私達中日茶人の友情の架け橋、交流の絆ですが、新しい年には、お互いに今まで以上に大切にすると同時に共同で努力して、私達の熱愛する茶文化交流へ温かいお茶を差し上げましょう! 皆様の健康吉祥と家庭幸福をお祈りいたします。
2011年元旦 張莉穎